住職のお話し

18)ボゥ・モージョとの縁

春慶寺住職

 四月にミャンマーからスアン・アー寺のトゥラパティ師をお迎えし約一ヵ月滞在していただきました。その間、近隣の学校訪問などのほか、池上本門寺、仙台、浜松、また当山檀信徒の皆さんとともに身延山久遠寺団参にもご一緒いたしました。仙台では当山ご信者様の病院を訪ね、日本の地域医療の現場を視察させていただきました。浜松では第二次大戦中ビルマ独立解放運動に尽力した鈴木敬司大佐の墓参とご子息との面会を果たしました。鈴木大佐は日本ではあまり知られておりませんが、ミャンマーでは英雄として『ボゥ・モージョ』という名で教科書にも載っており、誰からも尊敬されています。以前訪緬した折に小学校で『日本という国を知っていますか。有名な日本人は誰ですか。』と尋ねたところ子供たちが目を輝かせて『ボゥ・モージョ!ボゥ・モージョ!』と大きな声で答えてくれました。スーチー女史の父アウンサン将軍とも大変深い絆で結ばれ、イギリス植民地であったビルマを解放し、抗争の絶えなかったビルマ族とカレン族の融和にも奔走して双方の武器を全て川に捨てさせたという逸話は殊に有名です。トゥラパティ師は帰国後『ボゥ・モージョ記念病院』建設の準備に取り掛かっています。私たちの無憂花基金では、孤児たちの学資支援のほか継続的に医薬品などの援助もしていきたいと考えています。
 東京スカイツリーの建設が急ピッチで進んでいます。当山からほとんど目の前という近さにその威容が現れてきました。今までほとんど人通りの無かった北十間川沿いの狭い道を毎日大勢の人が行き交い、皆一様に立ち止まっては見上げ、顔見知りに会っては少し恥ずかしそうな笑顔で挨拶を交わしています。つまり私も毎朝犬の散歩にかこつけてその道を通り、立ち止まっては見上げ、顔見知りにあっては照れ笑いをして、無事完成を祈りながら挨拶しています。

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東京・永代供養納骨堂の春慶寺Syunkei-ji Tokyo Japan