住職のお話し

20)お釈迦様が亡くなられた日

春慶寺住職

 二月十五日はお釈迦様が亡くなられた『涅槃会』です。当山では毎年御供餅や供物を差し上げてご供養いたしております。お釈迦様は沙羅双樹の木の間に身を横たえ頭を生まれ故郷の北に向けて今まさにその生を終えようとされていました。生涯お釈迦様にお仕えした阿難尊者が泣きながらそのお体にすがり『ああ、わが師よ、師が涅槃に入られたら私達は何を頼りに生きていったらよいのでしょう』と言うと、お釈迦様は『阿難よ嘆くのではない。私が説いてきた法を灯明とし、その法を実践することであなた自身が世を照らす灯明となりなさい』と答えられたのです。法灯明自灯明という教えです。南無妙法蓮華経と唱えるお題目の『妙法』はお釈迦様の説かれた教え、真理であり、『蓮華』は泥沼に咲く蓮の花、苦しみの多いこの娑婆世界で私たちが自らを浄化する姿の象徴であります。私は若い頃精神的な病を得て、多くの宗教の門をたたいた経験がありますが、このお題目に出会ったとき、『命を輝かせなさい。私はあなたのために祈っているよ。』というお釈迦様の声が聞こえたような気がいたしました。お釈迦様は永遠の世界で常に私たちを励ましてくださっています。その励ましに叶う行いをしているか、お彼岸の一週間を私と共に、自身を省みる善き日々といたしませんか。

合掌

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東京・永代供養納骨堂の春慶寺Syunkei-ji Tokyo Japan