住職のお話し

40)様々なご質問をお受けしております

春慶寺住職

 通夜と葬儀告別式、何が違うのというご質問を受けたことがあります。最近ではお通夜ってやらなければならないものなのですか、というご質問もありました。通夜は故人を偲びご遺徳をたたえるための式です。葬儀は故人の成仏を祈るための儀式です。お経は聞いても解りにくいかもしれませんが、住職はそのような内容のお経を心を込めてあげているのです。
 『ワンデイセレモニー』『直葬』などという造語を目にする機会が増えました。ご遺族の経済的なご事情の場合は仕方がないかもしれませんが、この世に生を受けてから様々なお徳を積まれた故人を偲ぶこともなく、成仏を祈られることも無い弔い、私が僧侶だから、という以前に、ごく普通の家庭に育った人間として違和感を禁じえません。
 また、ご法事についても様々なご質問をお受けします。法事は何回忌までやればよいのか、と聞かれたことがあります。えにしの苑につきましては三十三回忌を一つの供養の区切りと考えております。しかしながらその方の子孫が続く限り、区切り区切りにご法事を執り行うのは、自分に続く命を確かめさらにその先に続く命を大事にするよい機会だと思います。因みに家内の生家では、菩提寺から百回忌、百五十回忌のご案内も届きます。藤沢周平の三屋清左衛門残日録に、寺から百回忌の知らせが届くという事から始まる話が載っていました。大変印象深い話でした。是非ご一読を。

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東京・永代供養納骨堂の春慶寺Syunkei-ji Tokyo Japan